しらさぎの湯治について
椿温泉の歴史
椿温泉の歴史は古く、
江戸時代の書物「紀伊続風土記」には、
「椿谷にあり、湯小温にして水清く、性柔なり。浴するときは、あたかも身体に あぶらをそそぐごとく、つるつるして頬る心地が良い。」
とすでに記されています。
江戸時代は、紀州藩の武士や近郷の農家の湯治場でした。
椿温泉に伝わる郷土史には
「日本最古の白浜温泉がありながら、 何を好んでわざわざその前を通り過ごし、このさびしく狭くるしい椿湯に入浴にやってくる必要があろうか。言わずと知れた椿湯の効験の著しいの伝え聞き湯治のために訪れたに違いないのである」
と記されています。
それほど、椿温泉は古代より泉質の良さを誇る温泉なのです。
明治時代に入って少しずつ湯治客が増え、明治35年には宿屋ができ、湯治温泉地としての椿温泉が始まりました。もちろんその頃は山を超えて歩いてくるか、白浜から舟で渡ってくるかの方法しかありませんでした。
※当時、山超えの道として使われた道が、世界遺産登録された
「熊野古道富田坂」から椿温泉への道として整備されています。
大正初期には海岸道路(現在の国道42号線)ができ、大正末期~昭和初期にバス路線化されたようです。
昭和10年にはJR椿駅ができ、静かな保養の温泉として発展してきました。
現在の椿温泉は旅館・民宿合わせて数件の静かな温泉街で観光やビジネスなど 様々な目的のお客様にご利用いただいております。
現代でも心身の回復にたくさんの湯治のお客様をお迎えしております。
昔ながらの湯治宿泊の環境を作っております。